「WHOって何だっけ」と、彼の背中に問う。世界保健機関、と振り返りもせずに即答が来た。「IRAは?」アイルランド共和国軍、とまた即答。「ICUは?」ー即答。「ん〜、ISO?」ー即答。「じゃ、ILYは?」目を閉じる暇もなく、振り返った彼に私の口は優しく塞がれた。 #twnovel

電車でお母さんに似た人がいて、似てるなあと思っていたら同じ駅で、ホント似てるなーと思ってたら降りてからも同じ道で、こんな偶然あるんだなーと思って家に着いたけどそれでも一緒に入ってきて、へえうちに住んでんだあ、つくづく似てるなーと思って、よくみたらお父さんだった。 #twnovel

「少し文章を書けるようになると、自分には小説が書けるのではないかと思うものであり、無理からぬこととも言える。そうするうちに、言い張れば小説だとか、言い張られれば小説だとか、対価を得られれば小説だとかいうことになるわけなのだが、そこに字が並ぶうちは小説ではない」 #twnovel

「向かうところ敵なし、味方なし。友敵なし朋友なし。親なし子なし。妻なし妾なし。仏なし祖なし。山河なし。道なし師なし足跡とてなし。なきものはなし、なからざるなし、なすべくはなし、なさざるべくなし、なさざらんところなし、なす術なし。思い残すところなし、先のみがあり」 #twnovel

#twnovel “簡単愛されメイク”そんな特集記事に惹かれ雑誌を衝動買い。早速試してみた。①「ファンデーションは肌にあったものを」②「眉毛は自分の毛を生かして」③「アイラインは目尻まで」④「口紅はぷっくりと」そして最後⑤「天使になったつもりで微笑む」結局は笑顔でカバーってことね

#twnovel あの場所で飲んだ珈琲は、どこで飲むよりも泥臭かった。最早それが粉末を溶いた珈琲なのか、沸かした泥水なのかわからないほど、あの時の俺達は泥まみれだった。だが、あの時の安息は何物にも代え難かったはずだ。今この街で飲む珈琲は味がしない。それは、戦場ではないからか。

@Swishwood 琥珀色の液体で満たされたアルマイトのカップを両手で抱えると、じんわりと熱が凍った指に伝わった。「こいつはな、坊主。俺たち漁師のとっておきよ」冬の海。初めて父が船にのせてくれた日。あの時飲んだコーヒーの味は、いつまでも僕の魂に刻まれている。

@Swishwood 神殿は角砂糖の上にあった。腐った大理石の階段には、熟れた柘榴がいくつも落ちて血のような染みをつくっていた。神殿には人影が無く、ただ首のない神像が一柱据えてあるだけだった。やがて空から土耳古産の茶色い雫が降り注いだ。角砂糖は溶け、神殿は珈琲の海に溶けて消えた。

神殿は角砂糖の上にあった/ はまりー 神殿は角砂糖の上にあった

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